楽園
君の涙がボクのことを縛るまで
あの日々は確かに二人の楽園だった
悲しみも切なさもいつもいつも他人事で
晴れやかな永遠がずっと続くと信じた
指の間をすり抜ける
刻の流れも気付かずに
幼さをくぐり抜けて
気がつけばもう黄昏
戯れの約束は時にひどく残酷で
変わりゆくもの全てが裏切るように映った
泣くことで何一つ繋ぎ止めはできないと
気付きたくない君も幼い日々は過ぎて
覚めた夢へは戻れぬと
知った頃にはもう遅く
振り向き見た丘の上に
遠い影絵の楽園
その後の宵闇に君は何を求めたの
すでに手を離した今、確かめる術さえなくて
君の涙がボクのことを縛るまで……
*他人事:ひとごと
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